2009年ハードディスク データ復旧統計
非常に面白いデータが公開されました。
2009年ハードディスク データ復旧統計
これは日本データテクノロジーというHDDのサルベージ業者が、2009年に修理を受けたHDDの統計データです。
HDDの復旧に持ち込まれた製品やHDDのメーカーごとにいろいろ統計が出ています。
(※他所から勝手に写真等を引用するのはまずいだろうということで、データはすべて元ページへのリンクにしてあります。見辛いと思いますがご容赦を。。。)
最初に、このデータは単純に2009年に日本データテクノロジーへ持ち込まれたHDDの統計ということで、メーカー別の故障率ではありません。
各メーカー毎の出荷シェアを考慮しながら見る必要がありますので、そのあたりはご注意下さい。
ということで参考になりそうなHDD出荷シェアのデータを探してみました。
http://ascii.jp/elem/000/000/137/137052/img.html(3.5インチ)
http://ascii.jp/elem/000/000/137/137050/img.html(2.5インチ)
このあたりでしょうか。非常に見辛いですが、よく見ると1999年のQ2から2008年のQ3までのデータのようです。
で、HDDメーカー別の復旧件数のグラフがこちら
http://www.ino-inc.com/util/nr100205/g09.jpg
パッと見た印象では
1.2008年製のHDDは故障率が高い?
→これはリンク先の報告でも述べられています
2.SAMSUNG製HDDはシェアの割りに故障率が高い?
→SAMSUNGはメモリの類では優秀だと思いますが、HDDはまだまだ実績が少ないように思います。特に自作ユーザは敬遠しがちな印象を受けます。
3.2004年東芝製のHDDの故障が多い?
→2004年というと大体40GB前後のHDDが主流だった頃だと思いますが、このあたりの東芝製HDDはしばらく使っているうちに徐々に読み書きが不安定になって死にかけているものを3~4台(持ち込まれて)見たことがあります。
相談を受けたのは、Windowsの動作が極端に重くなるorまともに起動できなくなるという症状で、だめもとで良いので必要なデータを取り出して欲しいというものでした。
どのケースも別マシンでマウントして欲しいデータだけそーっと取り出してやれば意外と取れたので、こういう死に方はある意味ありがたいですね(笑)
まぁ3~4件程度では「たまたま」なレベルですが。
4.2005年WD製のHDDは故障が多い?
→2005年の販売シェアが特別高いわけではなく、2005年のロットはハズレ?
5.Seagate製HDDは新しいものほど壊れやすい?
→逆に見れば初期に故障しなければ長く持つ?
→Maxtorを買収後故障率が上がっているのでは?という見方も。
たしかに、Maxtorを買収後のSeagate製HDDはそれ以前と変わって、「熱く」「煩く」なった気がします。
6.HGST(Hitachi)製のHDDは優秀?
→HGST製のHDDは3.5インチこそ弱いですが、2.5インチでは結構なシェアがあります。(最近はだいぶ落ちてるみたいですが・・・。)
それでいてこの程度の故障率なら優秀と言えるのではないでしょうか?
それから、Seagateも最近の傾向は良くないようですが、シェアを考えれば悪くないかもしれません。このグラフの割合中、1年前のファームのバグによるものがどの程度なのかが気になりますね。
WDについては先日、友人と同じ型のを1台ずつ購入してどちらも不良セクタだらけで故障したのに加えて、最近低速病で賑わっている現状では、しばらく買い控えざるを得ません。
ちなみにこの低速病とは、WD**EADS/WD**EARSの製品でリード・ライトの異常な速度低下が起こる。というもので、500GBプラッタの製品で報告が多いようです。
333GBプラッタのものはというと、一応報告0ではないみたいなのでこちらも要注意ですね。
ああ、ウチにもWD10EADS(333GBプラッタ)が5台あるよ。全部2008年購入だしorz
今のところは問題ないですが、ちょいと心配です。
最近のWD製CavierGreenシリーズは省電力・低騒音でデータ用ドライブとして大好きだったのに、これはいろいろと残念です。
というわけで(?)今回の(超主観に基づく)勝手なまとめとしては、、、
これからHDD買う人は、HGSTか(HGSTに欲しいスペックのものが無ければ)Seagateをオススメ!
WDは一連の騒動がはっきりするまでは様子見でしょう。
、、、即壊れたWD15EADS、早いところ修理に出さなきゃ・・・。
【おまけ(?)】
この統計の中で、外付けハードディスクの故障持込率をみると、BUFFALO製が圧倒的に多いようです。(倍以上の差がある)しかし、同ページ内下のBCNによる外付けHDD販売シェアを見ると、BUFFALOもI-O DATAもそれほど大きな差は無いように見えます。
どちらのメーカーもHDD自体を自社生産しているわけではなく、また特定のメーカー製のHDDだけを使っているわけでもないので、どうしてここまでの差が出るのか不思議です。
考えられる可能性は、
1.BUFFALO製の外付けHDDは、SATA/IDE⇔USB変換基盤や電源回路が壊れやすい?
2.BCNの販売シェアは多くが個人ユーザのものであり、法人ユーザのシェアはBUFFALOが圧倒的に高い?(この手の業者にデータ復旧依頼するのはほぼ法人ユーザと考えらます。)
んー難しいですね。
そもそも自分は統計に関する知識は全くありません。
おそらく見当違いのことを言ってる部分もあると思います。
ですので、個人の主観ということで気休め程度に見て下さいmm
指摘等あればコメントお願いします^^
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