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SSDのデフラグ

2010 年 2 月 2 日 コメントをどうぞ コメント

SSDはデフラグをしてはいけない(する必要がない)。と一昔前までは一般的に言われてきました。
これは、SSDはその構造上アクセスタイムが非常に高速で、フラグメンテーションによる影響を受けないとされていること。そして、SSDに使われている不揮発性フラッシュメモリはセルの書き換え回数で寿命が決まるため、デフラグによる大量のデータ移動がセルの寿命を縮めることからです。

しかし、SSDも長期間使用しているとパフォーマンスは下がり、最近では空き領域のデフラグが、SSDの低下したパフォーマンスをある程度(機種や条件により効果は様々のようです)回復させることがわかっています。
というわけで、今回はデフラグの効果とデフラグによるSSDの劣化について検証してみます。


SSD:Intel X25-M G2(80GB)
デフラグツール:Defraggler
使用期間:約3ヶ月
使用期間はWindows7をインストールしてから約3ヶ月ですが、このSSDはメインマシンに入っており、一日平均18時間前後稼動しています。

というわけで、まずは購入後すぐに計測したCrystalDiskMarkの結果です。
CrystalDiskMark-100MB-Win7
CrystalDiskMark(Windows7インストール直後)

測定サイズが100MBの為、(キャッシュの影響で)ランダムライトが少し高めになっています。

続いて、デフラグ前のSSDの状態です。
CrystalDiskInfo-Before
CrystalDiskInfo(デフラグ前)
総書き込み量:421.03GB

CrystalDiskMark-Before
CrystalDiskMark(デフラグ前)

Windows7インストール直後と比べると、かなりパフォーマンスが低下していることがわかります。

デフラグツールにはSSDのパフォーマンス回復に効果が高いとされている、Defragglerを使用しました。
このツールでSSDをデフラグする際の注意点として、通常通りデフラグボタンを押下せず、対象を選択した状態で「アクション」メニュー内、「拡張」から「空きディスクのデフラグ」を選択するのがポイントです。
デフラグ時間は数分(5分程度)でした。

デフラグ後のSSDの状態
CrystalDiskInfo-After
CrystalDiskInfo(デフラグ後)
総書き込み量:424.66GB


CrystalDiskMark-After
CrystalDiskMark(デフラグ後)

完全に、とまではいきませんでしたが、かなり速度が回復しています。
体感速度はもともと早いのでそれほど大きくは変わりませんが、使っていてわかるくらいの差はでました。

気になる寿命についてですが、一回のデフラグで増えた総書き込み量はたったの3.6GBです。これなら寿命を気にする必要はないでしょう。
(ただし、これはDefragglerによる空き領域のデフラグに限った話で、Windows標準のデフラグツール等HDD向けのものでは大幅に寿命を縮める可能性があります。)

ちなみに、サブのサブマシンに積まれているJMicronチップ搭載のSSDも同様に空き領域のデフラグを行ってみましたが、デフラグは1分強で終了し、ベンチマーク結果はほとんど変わらず。
これはおそらく、使用頻度が低く、まだ性能が低下するほどフラグメンテーションを起こしていない為でしょう。
このことから考えると、メインマシン並みの使用頻度でも1~2ヶ月に1回デフラグを行えば十分のようです。

【まとめ】
・SSDは空き領域のデフラグでパフォーマンスが回復する
・Defragglerによる空き領域のデフラグでは、SSDの劣化はほとんど無視できる程度
今後はSSDに特化したデフラグツールがいろいろと出てくるかもしれません。

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